
在留カードは、表面の「在留資格」「在留期間(満了日)」「就労制限の有無」と、裏面の「資格外活動許可欄」を原本で確認します。偽造の可能性があるため、目視だけで終わらせず、出入国在留管理庁が提供する「在留カード等読取アプリケーション」でICチップの情報を照合し、「在留カード等番号失効情報照会」でカードが失効していないかも確認します。留学生などをアルバイト・パートで雇う飲食店では、資格外活動許可の有無と、許可された労働時間の範囲を必ず確認してください。
在留カードでは何を確認すればよいですか?
採用時に確認する主な項目は次のとおりです。
- 氏名・生年月日・国籍:履歴書や雇用契約の情報と一致しているか
- 在留資格:「留学」「家族滞在」「特定技能」など、どの資格で在留しているか
- 在留期間(満了日):期限が切れていないか。初出勤日や契約期間中に満了日が来ないか
- 就労制限の有無:「就労不可」「在留資格に基づく就労活動のみ可」「就労制限なし」などの記載
- 裏面の資格外活動許可欄:「就労不可」と書かれた在留資格でも、ここに許可の記載があればアルバイトが可能な場合がある
- 住居地:裏面に記載された住所が、本人から申告された住所と合っているか
偽造カードかどうかはどう見分けますか?
目視だけでは見抜けない精巧な偽造カードも報告されています。出入国在留管理庁は、ICチップの情報を読み取って券面と照合できる「在留カード等読取アプリケーション」を無料で提供しています。あわせて、同庁のWebサイトにある「在留カード等番号失効情報照会」で、そのカード番号が失効していないかを確認できます。
照合は原本で行います。コピーや写真だけで確認を済ませる運用は避けてください。アプリの対応端末や照会の手順は、出入国在留管理庁の公式ページで最新の情報を確認してください。
留学生をアルバイトで雇うときの注意点は?
在留資格「留学」は、そのままでは就労できません。アルバイトをするには資格外活動許可が必要で、許可がある場合でも労働時間には上限があります(原則として週28時間以内。長期休業期間には別の扱いがあります)。上限は勤務先ごとではなくすべての勤務先の合計で判断されるため、掛け持ちの有無も採用時に確認します。
居酒屋やカフェで繁忙期にシフトを増やすと、気づかないうちに上限を超えることがあります。最新の要件は出入国在留管理庁の一次情報で確認し、判断に迷う場合は社労士・行政書士などの専門家に相談してください。
確認作業は誰が・いつ行うべきですか?
多店舗の飲食チェーンでは、面接をした店長が在留カードを確認し、本社はコピーを受け取るだけ、という運用がよくあります。この運用では、確認の精度が店長の知識と記憶に左右されます。役割を次のように分けておくと、確認漏れに気づきやすくなります。
- 店長(面接・採用決定時):原本の提示を受け、券面と本人が一致するか確認。表裏の画像を提出してもらう
- 本社人事(入社手続き時):在留資格・満了日・資格外活動許可を確認。読取アプリと失効情報照会で照合
- 労務担当(在籍中):在留期間の満了日を管理し、更新の確認と労働時間の上限管理を続ける
採用時の在留カード確認チェックリスト
- 原本を確認したか(コピー・写真だけで済ませていないか)
- 表面の氏名・生年月日が本人と応募情報に一致するか
- 在留資格と就労制限の記載を確認したか
- 在留期間の満了日が、初出勤日・契約期間中に来ないか
- 「就労不可」の場合、裏面に資格外活動許可の記載があるか
- 読取アプリでICチップの情報を照合したか
- 失効情報照会でカード番号を確認したか
- 他の勤務先での勤務時間(掛け持ち)を確認したか
- ハローワークへの外国人雇用状況の届出を予定に入れたか
よくある失敗は何ですか?
- 入社時だけ確認して満了日を管理していない:更新の確認が遅れ、在留期間が過ぎたまま勤務が続いてしまう
- 裏面を見ていない:資格外活動許可の有無を確認しないまま採用してしまう
- 店舗ごとに確認方法がばらばら:ブランドや店舗で保管方法が異なり、本社が全体を把握できない
確認と期限管理を仕組みにする方法は?
外国人スタッフが数名なら、紙とスプレッドシートでも管理できます。採用人数や店舗数が増え、店長ごとに確認の質が変わってきたら、入社手続きの中に確認項目を組み込む方法が選択肢になります。
TECH CREW株式会社が提供する飲食店向けの入社手続きクラウド「人事CREW」は、スタッフがスマホで完結する入社手続きの中で、在留カードの読取・在留期限のアラート・資格外活動許可の確認に対応しています。総合レストランチェーンのサッポロライオンでは、外国籍スタッフの在留カードの有無をタイムリーに把握できるようになった事例があります。案内は多言語に対応しています。
ただし、システムは法令上の確認項目をチェックしやすくする道具です。在留資格の判断や就労可否の最終判断は、社労士・専門家に確認してください。読取アプリによるICチップの照合や失効情報照会は、出入国在留管理庁の仕組みを使って行います。
よくある質問(FAQ)
在留カードのコピーだけで確認してもよいですか?
原本で確認してください。コピーや画像では偽造を見抜けず、ICチップの照合もできません。
「就労不可」と書かれた留学生は雇えませんか?
裏面に資格外活動許可の記載があれば、許可された範囲内でアルバイトが可能な場合があります。労働時間の上限も確認してください。
在留カードの満了日が近いスタッフはどうすればよいですか?
本人に更新申請の状況を確認し、更新後の在留カードを確認します。取り扱いの詳細は出入国在留管理庁の案内を確認してください。
特別永住者も在留カードで確認しますか?
特別永住者には在留カードではなく「特別永住者証明書」が交付されます。確認する書類が異なる点に注意してください。
まとめ
- 表面の在留資格・満了日・就労制限と、裏面の資格外活動許可を原本で確認する
- 読取アプリと失効情報照会で、偽造・失効がないか照合する
- 留学生は全勤務先の合計労働時間で上限を管理する
- 入社時の確認だけで終わらせず、満了日を在籍中も管理する
店舗ごとに在留カードの確認方法が違う、期限管理が店長任せになっているなど、外国人アルバイトの入社手続きに課題がある場合は、どこまで仕組みにできるかご相談ください。
最終更新: 2026年10月30日


